極値統計による最大介在物寸法の推定における抽出面積と分割数の決定方法
Project/Area Number |
07750096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
松村 隆 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00251710)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 極値統計 / 高強度鋼 / モンテカルロシミュレーション / 介在物 |
Research Abstract |
本研究は,高強度鋼の最大介在物の大きさを極値統計により推定するときの最大介在物の大きさの推定精度を再帰期間と分割数の関数として定式化し,これを用いて必要な推定精度を満たし,かつ抽出面積の大きさが最小となるように再帰期間と分割数を決める手法を確立することを目的としたものである.主な研究成果は次の通りである. 1.高強度鋼の供試材としてSKH57鋼を用い,SKH57鋼中に分布する介在物の大きさを画像処理により測定した.測定結果を用いて,極値統計により最大介在物の大きさの推定を同一の分割数と再帰期間のもとで多数回行った.推定した最大介在物の大きさとSKH57鋼中の真の最大介在物の大きさから平均二乗誤差の平方根√<Varea>を計算した.この√<Varea>を二重指数分布の標準偏差σで割った√<Varea>/σを最大介在物の大きさの推定精度として,種々の再帰期間と分割数について計算を行った.その結果,再帰期間が同じならば,分割数を大きくするほど√<Varea>/σは小さくなること,また分割数が同じならば,再帰期間が小さくなるほど√<Varea>/σは小さくなることがわかった. 2.SKH57鋼の介在物の大きさの分布形と密度を用いて,モンテカルロシミュレーションにより推定精度√<Varea>/σを求め,上記1.にて実験から求めた√<Varea>/σとの比較を行った.その結果,シミュレーションの結果と上記1.の実験による結果は傾向的によく似ていることがわかった.しかし定量的に見ると,後者は,前者の0.73〜0.96倍になっていることがわかった. 3.理論式から求めた推定精度√<Varea>/σと上記1.にて実験から求めた√<Varea>/σとの比較を行った.その結果,理論式の結果と上記1.の実験による結果は傾向的によく似ていることがわかった.しかし定量的に見ると,後者は,前者の0.94〜1.52倍になっていることがわかった. 4.理論式を補正することにより,上記1.にて実験から求めた推定精度√<Varea>/σを再帰期間と分割数の関数として表す定式を求めた.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)