Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究ではブレ-ド両側面に供給する研削液圧力を操作することによってブレ-ドの撓みを制御する方法を検討している.今年度は平成6年度に試作した加工システムを改造し,さらに新しい制御方法を考案した. 1.システムの改造 平成6年度は研削液供給圧力を調整するために二方コックを用い,これをステップ角0.9°のパルスモータで操作したが,圧力調整の分解能が変化の直線部において約3.3×10^4Pa/stepと粗く,きめ細かな制御が行えなかった.今回はこの点を改善するためにニードルバルブを用いることにした.その結果,圧力調整の分解能は約1.6×10^2Pa/sdepに向上した.またこの改造により,以前に比べて制御の安定性が格段に向上した.さらに,ブレ-ドのたわみを計測する変位計測システムの周波数応答特性を改善することを目的として,変位センサーのアンプに取り付けていたロ-パスフィルタを除去し,ブレ-ドの回転に同期したトリガ信号を用いてブレ-ドのある一点のたわみをブレ-ド1回転毎に計測するように改造した.しかし,この計測方法を用いると計測点におけるブレ-ドの振れの影響を大きく受けることがわかった.したがってこの改造は行わないことにし,従来通りロ-パスフィルタを用いてブレ-ドの振れを平均化した上でブレ-ドのたわみを計測することにした. 2.新しい制御方法 これまでの実験では変位センサー位置でのブレ-ドのたわみ量をフィードバック値とし,それが零になるように制御を行っていた.しかし,変位センサー付近と研削点付近とではブレ-ドのたわみ量が大きく異なるため,この方法では高い切断精度を得ることができなかった.今年度は研削点のブレ-ドのたわみ量を,変位センサーから得られる情報と研削液に対する圧力センサーからの情報をもとにして推定し,制御する方法を考案した.この制御方法により,切断軌道の偏位をより小さくすることができた.
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