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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究は,通常の燃焼法では輝炎を呈することのないメタン・空気の予混合気にふく射変換体として多孔性固体を用いたふく射エネルギ再循環による燃焼促進法を適用した場合に形成される輝炎(超過濃予混合火炎)のふく射スペクトルに及ぼす固体微粒子群とふく射性気体分子の関係を明らかにすることである.本年度は,メタン・空気予混合平面火炎で形成される輝炎中に存在している様々な安定化学種の測定を行い本年度購入したガスクロマトグラフ(FID)を用いて濃度分布を測定し,反応経路について考察を行った. その結果,1.大気圧下における超過濃予混合火炎においても,減圧下のメタン・酸素火炎と同様にメタンからエタン,エチレンを経てアセチレンへ至る反応経路を明らかにした.また,輝炎の上流側にすす生成の前駆物質に関与すると思われるアセチレンやベンゼン等の化学種が存在を明らかにした.さらに,すす生成には,これらの存在のみではなく,その濃度も依存することが分かった.2.すす生成を含め,水素や一酸化炭素の合成ガス,さらにはアセチレン,エチレンなどの化学種を積極的に生成することが本燃焼法により可能であることを明らかにした.3.これまでの分光分析による実験結果と合わせて考えると,輝炎のふく射スペクトルのうち3.0μm以上の波長帯では主としてメタン等の炭化水素系のスペクトルが固体微粒子のふく射よりも支配的となるとこが明かとなった.
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