Project/Area Number |
07750216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
賈 為 山形大学, 工学部, 講師 (10235799)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 高圧噴霧燃焼 / 数値シミュレーション / 燃料液滴 / 流体力学的カップリング / 蒸発モデル |
Research Abstract |
高圧噴霧燃焼の基礎となる、遷移を含む、運動する燃料液滴の蒸発・燃焼過程を解明することを目的として、一連の数値的な研究を行った。 1.高圧雰囲気中を運動する燃料液滴の蒸発・燃焼過程を扱う新しい計算法を開発した。物理モデルの概要は以下の通りである。蒸発の場合は燃料と他の成分を区別した疑似2成分系、燃焼を含む場合は燃料、酸素と他の成分を区別した疑似3成分系を考える。状態方程式は修正されたR-Kの式を用い、化学反応は発熱のある1段総括反応を仮定し、火炎面近似あるいは有限反応モデルを適用している。低マッハ数定圧燃焼を考え、系の熱力学的な圧力を一定とし、液滴の運動に寄与する圧力変動の部分だけを運動方程式に残している。質量、運動量、内部エネルギー、化学種保存の式と、状態方程式、さらに燃焼問題では化学反応の式をカップリングして解いている。亜臨界領域において、気液界面が存在し、そこで相平衡の条件に基づき、物理量の不連続性を計算する。さらに、表面張力を考慮している。この計算法は、気液界面、表面張力の影響、液滴の変形、火炎特性の時間的変化を精度よく計算できる。これに関する成果は6th International Symposium on Computational Fluid Dynamicsで発表した。 2.亜臨界から超臨界の範囲にわたって、数値解析を行い、液滴の運動速度と蒸発・燃焼特性との関係を調べた。これにより以下のことが明らかになった。(1)運動する液滴が大きく変形し、クラゲ状になる。(2)着火は液滴の後部から起こる。(3)着火後、火炎は液滴から急速に遠ざかるため、液滴の蒸発・燃焼過程が独立に進行していると考えても差し支えがない。(4)蒸発速度は液滴の初速度に比例する。(5)燃焼は蒸発完了も長時間続く。燃焼速度は液滴速度にほぼ無関係である。(6)亜臨界から超臨界への遷移は温度の高い部分から始まるので、液滴の前面、そしリング渦部分の順に起きる。(7)表面張力が液滴の変形を抑制する効果がある。表面張力係数が一定の場合、液滴の前面は中心部が尖った円錐形になる。一方、表面張力が温度と共に変化する高温高圧の場合、その影響はさほど大きくない。 3.項目2の計算結果に基づき、対流の影響を考慮した新しい蒸発モデルを構築した。 項目2と3の研究成果はModeling in Combustion Scienceと8th International Symposium on Transport Phenomena in Combustionで発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)