Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
燃焼のサイクル変動因子を特定するために,平均流速や点火源のサイクル毎の変動は取り除いた状態で,乱れ特性と混合気の空間分布を変化させた状態の実験及び計算を行った.まず実験に関し2つの異なる濃度を有するプロパン-空気予混合気を層状に分布させた状態で燃焼実験が行える定容容器を使って,指圧計測,シュリーレン撮影,イオンプローブによる計測を行った.この結果1)平均当量比を一定として2つの予混合気の界面近傍で着火させたときの燃焼特性は,リッチ側混合気の影響が強く,均一混合気での燃焼に比べて急速な燃焼が行われること,2)層状燃焼させたときの急速な燃焼は,初期燃焼期間の短縮の影響が相対的に強いこと,3)この急速な燃焼の理由は,シュリーレン撮影及びイオンプローブ測定より,火炎面が徐々に広がるのではなく特異な形状で広がるためであること,などが明らかになった.一方計算に関し,層状化された予混合気の火炎伝播の様子を正確に予測できることが検証された燃焼モデルは存在しない.そこで,これまでに提案されている火炎暖波燃焼モデルの中から,火炎場の輸送方程式(G-Equation)と乱流燃焼速度はフラクタルモデルを組み合わせて用いて,一様混合場の計算を行った.火炎のストレッチング効果を考慮しなかったため,実際よりも大きな燃焼速度が示された. 以上の結果をまとめると,混合気濃度が不連続的に変化すると燃焼速度は大きく変化し,その原因は火炎伝播の様子が異なるためと考えられるが,その詳細な現象は明らかではない.また計算に関しても,実験との比較によるモデルの評価・改良を行ってゆく必要がある.
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