Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
火炎構造を調べる場合には瞬時の空間的温度分布の検出は重要な測定要因となる.レ-リ散乱光は比較的散乱断面積が大きいために散乱光強度を測定する場合に適している.本研究ではNd:YAGレーザの2倍波(532nm)を用いたレ-リ散乱光の瞬時二次元同時測定を行うための装置を構成し,層流火炎から消炎近くの高乱流拡散火炎内の瞬時火炎温度分布測定を行った.測定対象としてはステンレス円管から周囲空気流中にガス燃料を噴出させる同軸流拡散火炎である.火炎下流部で非常に強い速度変動に伴う消炎現象が生じる場も測定対象とするために火炎基部の安定化を確保するパイロット火炎を有する燃料ノズルを作製した.燃料ガスとしては燃焼ガスのレ-リ散乱断面積が空気とあまり変わらないようにするため水素と窒素を3:7の体積分率で混合したものを用いた.以下得られた結果を要約すると,(1)燃料ノズル出口でのレイノルズ数が高くなるにつれて,瞬時最高温度が低下する傾向がある.(2)低レイノルズ数の場合には火炎の内側で温度変動が顕著であり,レイノルズ数の増加にともなって,火炎の内側,外側の順に温度変動が増加する.火炎内の温度変動は比較的大きな空間スケールのものが顕著である.(3)消炎限界近傍の火炎内では高温度領域が途切れて存在する場合が生じる.また,消炎領域と燃焼領域が顕著に分かれるため温度の確率密度関数が二つ山の分布をとる場合がある.
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