Project/Area Number |
07750271
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dynamics/Control
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
渡辺 亨 慶応義塾大学, 理工学部, 助手 (80265933)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 振動制御 / アクティブ制御 / μシンセシス / 動吸振器 / 柔軟構造物 / 制御系設計手法 / 多入力多出力系 / アダマ-ル重み |
Research Abstract |
近年、中高年建築構造物のアクティブ制振の研究は盛んに行われており、実用化も既にはじまっている。今後高性能化や多方向振動抑制のために、複数の制振機構を搭載することが考えられているが、そのようなシステムの設計手法に関する基礎的研究は少ない。以上の背景を踏まえ、柔軟構造物に対する複数アクティブ動吸振器を用いる制振システムの複数制御入力間の非干渉設計手法に関する検討を行なうことを本研究の目的とした。 この目的に沿い、現実的な構造物のモデルとして4層実験構造物を採用し、これにアクティブ動吸振器を設置したモデルを制御対象として制御器設計手法を検討した。 まず最初に、申請した予算により購入した計算機を用い、数値計算による制御器設計および比較検討を行った。重み・スケーリング次数等を変えつつ計算を行った結果、当初の予想と異なり単純にμシンセシスを用いて非干渉化設計を行おうとしても、単に制御入力が減少するという自明解しか得られないことが明らかになった。 そこで制御手法の再検討を行い、最近解法が示されたアブマ-ル重みを用いる制御理論を元に改めて計算を行ったところ、良好な非干渉化特性を示すことが確認された。ただしこの方法で得られた制御器は非常に次数が大きくなるという問題点があったため、低次元化を併せて行う制御器設計手法を考案し、計算により低次元化にも関わらずやはり良好な非干渉化特性を達成しうることを示した。 現在、申請した予算によって平行して製作を進めていた実験装置を用いて、低次元化制御器による制御実験を進めている。併せて数値計算も継続し、得られた制御器のロバスト性について検討中である。これらの結果がまとまり次第ひとまず研究発表を行ない、引き続き低次元化の方法や保全性などに関する検討を行う予定である。
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