Project/Area Number |
07750309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 浩 東京工業大学, 工学部, 助手 (50262275)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 交流超電導 / クエンチ / 超電導変圧器 |
Research Abstract |
本研究は、交流超電導機器の検討に不可欠な超電導線のクエンチ(超電導性が超電導性を失い常電導体に転移する現象)条件の解明を目的とした。そして、試作無鉄心形超電導変圧器を用いたクエンチ試験を行い、クエンチ前後の電流・電圧の波形を測定した。その結果から、クエンチが発生した瞬間の超電導線の電流と磁界の条件を明らかにした。 本研究ではまず、短絡クエンチ試験により、超電導巻線に交番磁界のみが作用する場合のクエンチ条件を調べた。その結果、超電導線は直流臨界特性を基準とした負荷率がある値を越えるとクエンチを起こすことを明らかにした。次に、過負荷クエンチ試験により、超電導巻線に回転成分を含む磁界が作用する場合のクエンチ条件を調べた。その結果、クエンチ時の負荷率にややばらつきが見られたものの、短絡クエンチ試験時の負荷率とほぼ同じ負荷率でクエンチが起こることを明らかにした。 以上の結果から、交流超電導機器の安定動作領域の判定を、線材の短尺試料から得られる直流臨界特性と短絡クエンチ試験の結果に基づいて行うことが可能であることを明らかにした。短絡クエンチ試験は大きな電源容量を必要としないので、この結果は試験電源容量の問題でクエンチ試験が事実上不可能である大容量電力機器の安定動作領域の判定に応用できると考えられる。また、交流超電導機器の線材設計やクエンチ条件の標準試験法の確立に役立つ基本指針となると考えられる。 これらの結果は、平成8年電気学会全国大会などで発表の予定である。今後は、さらに多くのクエンチ試験を行い、ここで明らかになったクエンチ条件の推定法の有効性を確認する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)