Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
従来のロボット制御では,知識データベースとロボット自身の動作が密接に関わった制御系は非常に少ない。例えば,ロボットの軌道計画等では知識データベースより生成された動作指令はロボット自身のダイナミクスの変動に関わる確実に実現されるものと仮定されている.しかしながら,対象物と接触を伴う力制御等ではロボット自身のダイナミクス変動が大きく,これらの変動を反映した知識データベースあるいはダイナミクス変動に応じて知識データベースを修正するアルゴリズムが必要となる.本研究ではこのような点に着目し,ロボットと知識データベースの融合が必要となる視覚情報に基づいたロボットの動作制御において仮想インピーダンスの概念を導入し,以下の事項に関しアルゴリズムの確立ならびにシミュレーション,実験による検証を行った. -形状変形を確認するための特徴点の定義と特徴点に基づいた動作制御系の基本構成 -特徴点に基づいた最適形状確認アルゴリズムの確立と動作制御への応力 -力制御のための形状変形指標の定義 上記第1項目に関しては,視覚情報を用いた動作制御系の基本構成法を確立している.特に,作業対象物を確認するための特徴点を決定し,カメラ座標と作業座標での特徴点の幾何学的関係を定義するヤコビ行列を導入することで,カメラ座標の状態量に基づいたフィードバック系を構成している. 第2項目では,定義された特徴点に基づいた対象物の最適認識アルゴリズムを確立した.特に,ロボット先端に搭載されたカメラにより,形状変形を認識するのに最も認識しやすい姿勢へ移行する制御アルゴリズムを導入し,第1項目において構成された動作制御系への指令入力としている. 第3項目では,視覚情報から形状変形の度合いを表す指標の定義を行い,力制御への適用例を示した.ここでは,比較的剛性が低く外部からの加圧に対して弾性変形を引きおこす対象物を仮定し,形状変形を認識するアルゴリズムを確立し,シミュレーションによりその有効性を確認した. 上記に示された項目に従い,形状変形に応じた力制御系の指令修正を行うことで,剛性の低い対象物から剛性の高い対象物まで広範囲にわたる力制御の実現が可能となることをシミュレーションにより確認した.
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