アモルファス合金バリヤの結晶化温度まで安定な銅メタライゼーションの積層構造の検討
Project/Area Number |
07750335
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
武山 真弓 北見工業大学, 工学部, 助手 (80236512)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 銅配線 / 金属半導体コンタクト / アモルファス合金 / 粒界拡散 / 遷移金属 / 表面パッシベーション技術 |
Research Abstract |
次世代配線材料として多くの期待を集めているCu薄膜に見られる低温での拡散反応を抑制し、且つ安定なコンタクト構造を実現することを目的とし、結晶粒界を持たないために拡散耐性に優れているアモルファス合金膜を用いることを提案した。本研究では、活性な遷移金属であり、Siと低コンタクト抵抗を実現できるとの報告があるHfを用いてCu-Hfアモルファス合金膜を作製し、Cuとのコンタクトにおけるバリヤ特性を検討した。その結果Cu-Hf合金膜は、Cuの組成が30〜70at.%という広範囲の組成で容易にアモルファス相を形成し、その抵抗率も100〜250μΩcm程度のアモルファス合金としては比較的低抵抗な値を示すことがわかった。一方、Cu/Hf界面で固相反応によって形成されるアモルファス相はCu_<70>Hf_<30>の組成を持つことがわかったので、このアモルファス合金膜を効果的にCuメタライゼーションに適用するために、コンタクト界面をあらかじめ化学平衡状態が実現できるように構成することで熱的に安定なコンタクト構造が得られるものと考え、Cu/Cu-Hf/HfN/Si構造を構成することとした。HfNは、バルクの抵抗率が33μΩcmの値を示すのに対して、薄膜では従来500℃以上の温度で100〜数1000μΩcm程度の抵抗率が得られていたが、本研究では300℃程度の低温で50μΩcm程度の抵抗率を有するHfN膜の作製に成功した(Japanese Journal of Applied Physics,submitted)。更に、従来問題となっていたCu層の酸化を酸素に対して活性なHfの特性を活かし、コンタクトの最上層に薄いHf層を堆積させることで十分にCu酸化のパッシベーションとして機能し得ることを見いだした。このことによって、Hf/Cu/Cu-Hf/HfN/Siコンタクト構造は、Cu-Hfアモルファス合金膜の結晶化温度(〜440℃)以上の550℃程度まで熱的に安定なコンタクトを保持でき、更にこのコンタクトは局所的なSiの拡散が見られる650℃の熱処理後においても基本的なコンタクト構造を保持できることが明らかとなった(Japanese Journal of Applied Physics,to be submitted)。このように用いたアモルファス合金膜の結晶化温度をはるかに超える温度まで安定なコンタクトが得られると言う事実は、国内外を問わず現在までのところ報告されていないことから、本研究はアモルファス合金バリヤを用いる際の極めて有用な指針となるものと考えられ、当初の計画は十分に達成されたものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)