Project/Area Number |
07750367
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
下村 和彦 上智大学, 理工学部, 助教授 (90222041)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 光スイッチ / 光偏向器 / 半導体 / 並列処理 / ビーム伝搬法 / 屈折率変化 / FFT / 有限差分法 |
Research Abstract |
本研究は半導体材料を用いた面型光偏向素子を試作することを目的として、この素子の設計指針と材料作製技術に関する研究を行った。本研究において提案する光偏向器は半導体のような印加電圧などにより屈折率を変化させることのできる材料が並んでいる。光を偏向させるときには、この部分に階段状の屈折率分布を与え、光を入射させると、入射方向に垂直な方向に屈折率差のあるところで光は反射され、全体として位相の合う方向に偏向されるものである。この屈折率分布を電気的に制御し、光の偏向状態を変化させ、また屈折率分布を縦横メッシュ状に作製することにより面内において自由に光の偏向を行おうというものである。今回この素子の設計指針を得るために、特性の構造依存性、材料依存性を数値計算により明らかにした。従来、光の伝搬問題にはフーリエ変換を用いたビーム伝搬法(FFT-BPM)が良く用いられていたが伝搬方向に垂直な方向(x方向)のサンプリング間隔を光の波長の半分より大きくしなければならないという制限がある。そこでこの制限を回避して解析を行う方法の一つとしてフレネル方程式を差分式を用いて解く方法(FD-BPM)があるが、今回の解析ではこれにさらにクランクニコルソン法を組み合わせて用いた。この方法だとx方向のサンプリング間隔を小さくできるだけでなく、さらにFFT-BPMに比べて計算時間の短縮もはかれる。我々は後で述べるようにこの差分式より得られる3項方程式を前進法と更新法によって解いている。この方法を用いると逆行列を求める必要が無くなるので計算時間の短縮がさらに可能になる。この解析より得られた設計指針は以下の通りである。(1)ミラーの間隔sは小さいほど良く、できる限り0に近い値がよい。(2)本数Nが多いほど、みたミラー全体の幅Wが広いほど偏向効率hは高くなる。しかし偏向角qはその逆で小さくなる。偏向角qと偏向効率hにはトレードオフの関係がある。(3)屈折率変化Dnが1%、ミラーの長さLが100mmにおける最適構造は、本数Nが4本、ミラーの幅wが1.6mm、間隔sが0mmであり、このとき偏向角q、偏向効率hはそれぞれ6.5_-、84%となった。またS/N比は-11.6dB、ビーム幅は8.2mmであった。(4)ミラーの長さLが長くなると偏向角qは大きくなり、約100mm程度で飽和する。一方偏向効率hはほとんど変化がなかった。(5)屈折率変化Dnを変えることにより、偏向効率hを高いレベルに保ちながら偏向角qを任意に制御できることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)