挟帯域雑音信号除去用IIR形適応ディジタルフィルタの開発
Project/Area Number |
07750417
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
内匠 逸 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (30188130)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | IIR適応フィルタ / 適応アルゴリズム / ラインエンハンサ / ノイズキャンセラ / スペクトル推定 |
Research Abstract |
音響系を介した信号帰還による高調波を伴った発振や機械制御系の制御信号に混入してくる機械系の複数の固有振動成分の除去、さらには、古い音響設備で録音された磁気テープ・レコードの再生の際に、本来の音に混入した狭帯域ノイズの除去などを応用目的として、IIR形適応ディジタルフィルタの開発を主目的として研究を進めてきた。 既に提案している並列2次IIRフィルタによる狭帯域信号除去用適応ディジタルフィルタにおいて、実用化のために以下の検討を行なった。 1.非除去対象信号が有色信号である場合の除去特性の解明 非除去対象信号として、音声や制御信号等の情報伝達信号としての有色性を有する信号を用いた場合には、そのスペクトルが時々刻々変化するために、適応フィルタの制御にはほとんど影響を与えないことを確認した。 2.収束高速化のためのアルゴリズム開発 既に提案している制御アルゴリズムより高速に収束する新しいアルゴリズムを提案した。この方式は、フィルタの安定性を阻害しない範囲で、フィルタ係数の修正をサンプル毎に修正する効率的アルゴリズムとなっている。この方式により、従来の50倍程度の高速化が達成された。さらに計算量の増加がほとんど無い。 3.現実の信号を用いての有効性の検証 機械的な固有振動周波数に起因して発生し、機械制御系に混入する狭帯域雑音を実際にサンプルとして用い、提案する適応フィルタによって、狭帯域雑音を充分に抑圧でき、またその雑音周波数の変動に追従できることを確認した。 4.実現性、実用性の検証 TI社のディジタルシグナルプロセッサを使用し、提案する適応フィルタを実際に実現した。サンプリング周波数は10kHzと低めに設定したが、同時に10個の狭帯域雑音を除去できる能力を確認した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)