Research Abstract |
これまで,研究代表者(奥田隆史)は階層型ニューラルネットワークを用い、厳密解の存在しない一般トラヒックシステムの性能評価を行う方法を提案してきた。このような性能評価に適したニューラルネットワークを作成するためには,(1)構造決定(本研究では中間ユニット数),(2)学習パラメータ(本研究では学習回数)に注意する必要がある。しかしながら両者には互いに深く関わりあっており,独立に定めることはできない。そのため,ニューラルネットワークの作成は経験に基づく試行錯誤により行われているの現状である。 本研究では,GA(遺伝的アルゴリズム)を用い,トラヒックシステムの性能評価に適するニューラルネットワークの構造および学習回数の決定を試みた。その結果,それぞれについて,次の知見を得た。 (1)一般的に中間層は入力層の2倍必要であるといわれているが,性能評価を目的とする中間層のユニット数は,入力層のユニット数と同数であれば十分である。 (2)学習回数は多ければいいのではなく,最大4,000回程度行えば高い精度で性能評価可能なニューラルネットワークを作成できる。 今後は,GAを利用し,トラヒック逆問題に適したニューラルネットワークの構造および学習回数を明らかにする予定である。
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