姿勢制御における脊髄神経回路活動状態の非侵襲的推定
Project/Area Number |
07750470
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計測・制御工学
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
藤田 欣也 岩手大学, 工学部, 助教授 (30209051)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 生体工学 / 姿勢制御 / 直立姿勢 / 反射 / 動作制御 / 医用工学 |
Research Abstract |
脊髄神経回路は,人間の姿勢制御における下位のフィードバックシステムとして機能し,その活動を明らかにすることは,階層的自律分散システム構築の規範を与えるものと,期待されている. 本研究では,まず反射感度変化を測定するために,筋活動量や関節角度を記録するシステムを,A/Dコンバータ,光磁気ディスク,計算機を用いて構築した。また,首関節角度と反射感度の関係を解析するための電動回転式台座を製作した.このシステムを用いて,健常被験者の下腿三頭筋に電気刺激を与えたときのH反射を,床の傾斜角度や,開閉眼などの各種条件で測定した.また,回転式台座を急速運転することで機械的刺激を与え,誘発される反射による筋活動も計測した. 実験結果では,足首関節が背屈するとH反射が抑制され,底屈されると促通されていた.また,電動回転式台座を用いた機械的測定でも,同様の変化が確認された.この変化は座位において顕著に見られることから,脳からのγ系を介した調節以外の,下位神経回路における自律的な適応機構の存在が示唆された.さらに,反射感度が,関節の角度変化による粘弾性の変化を補償する方向に変化していることから,関節の硬さを一定に保持する機構として作用していることが明らかになった. この結果は、バイオメカニズム学会、計測自動制御学会等において発表し,さらに機械的粘弾性と反射の役割分担など、生体における関節の自律的硬さ制御の機構を、より詳細に調べる計画である.
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Report
(1 results)
Research Products
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