Project/Area Number |
07750489
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計測・制御工学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 達也 名古屋大学, 工学部, 講師 (50235967)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ロボット / 学習 / 組立作業 / オートマトン / ペトリネット |
Research Abstract |
近年、産業用ロボットに対して、位置決め動作のような単一の動作のみではなく、単一の動作を組み合わせることによって実現される、ある種の作業、例えばネジ締め作業や挿入作業を自律的に行わせようという要求が高まってきた。ところが実際にこれらの作業をロボットに自律的に行わせる場合、単一の動作の場合に比べて、そのティーチングが飛躍的に難しくなるという問題点がある。これは一般に、これらの作業をとりまく環境が多くの不確定性を有すること、および作業そのものを定量的に数値目標として記述することが困難であることによるものである。これらの問題点を克服するためには、ロボット自身にある種の学習能力を持たせ、作業者のティーチングがあいまいな場合でも、自ら必要な数値目標を生成する機能を持たせる必要がある。このような作業レベルの学習を考える場合、制御理論からのアプローチでは限界があり、新たな学習のパラダイムが必要となる。作業レベルの学習を考えるためには,まず何らかの形で作業を表現しなければならない.一連の作業をマクロ的にとらえる場合,それは,ある種の離散事象システムとして捉えることができ,“記号レベル"での表現が用いられる.本奨励研究では、記号レベルでの学習を実現する手法として、学習オートマトンを新たに導入することによって、制御理論に基づいた学習方式をさらに拡張し、複雑な作業に対する学習機能を実現することを目的とした。学習オートマトンは確率オートマトンの一種で、生体の学習機能を模擬するモデルとして最近注目を集めている。従って、このモデルを用いることにより、通常人間が何気なく行っている高度な作業をロボットが自律的に試行錯誤を通して獲得できると考えられる。本研究で得られた成果を以下に述べる。 1.組立作業をペトリネットを用いてモデリングした。 2.研究室に既存のワークステーションを用いてシミュレーションを行った。.学習オートマトンにおいては、actionの生起確率の更新則をどう設計するかが非常に重要な課題となるため、様々な更新則と学習の収束性の関係についてシミュレーションを通して定量的に検討した。 3.実際の組立作業を想定して、ロボットの操作性や作業の安定性等に基づいた学習の評価方法を検討した。得られた研究成果は日本機械学会論文集、日本ボロット学会誌等で発表予定である。
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