複合不連続解析法の開発およびFRPシート補強RC構造物への応用に関する研究
Project/Area Number |
07750541
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
土木材料・力学一般
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
呉 智深 茨城大学, 工学部, 助教授 (00223438)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 不連続有限要素解析法 / クラック / 付着すべり / 剥離破壊 / RC構造物 / 複合構造 / FRPシート / 耐震補強法 |
Research Abstract |
内部境界・付着面や局所化破壊面などの問題に対してまず拡張された仮想仕事の原理を適用した内部不連続性を有する有限要素定式化を行い、数値シミュレーションによってその妥当性を確認している。また、より高精度要素を構築するため、混合変分理論によって、歪み補正型不連続有限要素支配方程式を導いた。開発されたこの特殊な有限要素解析モデルは従来の有限要素法と同じ形式で整理でき、有限要素汎用コードの機能をそのまま生かすことができる特徴があり、連続体として解析を行う場合の自由度数と全く同じである。また、従来の分布クラックモデルにおける解の客観性の欠乏、偽の破壊モード及び応力ロッキング現象などの問題点が精度よく改善されたことを確認している。その応用として、HSRC複合構造やFRPシート補強構造における付着メカニズムを解明するために、クラック、付着すべり面などの不連続性を統一的に取り扱い、付着破壊エネルギーが導入された付着破壊進展領域の構成モデルを提案し、開発された不連続有限要素解析法に導入した解析プログラムの開発を行った。その結果、HSRC複合構造における付着強度の小さい、脆性的な付着すべり挙動のもととなる現象を解明できた。また、孔付近のひずみ集中、孔の付着増加効果などを定量的に算定することを試みた。上記の研究成果の一部は既に公表している。一方、FRPシート補強RC構造物への応用に関しては、付着剥離破壊メカニズムに着目し、実験的および解析的な研究を行った。実験研究によって、施工浮き、コンクリートの曲げ・せん断クラック、FRPの定着端部のコンクリートせん断クラックなどによる剥離性状を究明するとともにダブルせん断実験による剥離破壊の破壊規準値である付着剥離破壊エネルギーG_<IIC>を同定できた。また、開発された複合不連続解析法を用いて脆性的な剥離破壊メカニズムの解明、剥離終局強度と変形性能の算定を行い、FRPシート補強RC構造物に関する靭性を確保するための合理化設計法の理論根拠を明らかにした。これらの研究成果は関係の学術講演会にて一部公表するとともに学会誌や国際会議に投稿する準備をしている。以上に述べたように当初の研究実施計画の内容を一つ一つ取り込むことによって、開発された一般化された複合不連続解析法が実証され、実用化に向けて幅広い展開をしてきた。よって本研究課題の研究目的を十分に果たしたと思われる。さらに、阪神大震災において被災したコンクリート橋脚や大規模な耐震性の弱い既存コンクリート構造物のFRPシートによる耐震補強の需要がますます多くなっている現状に対して、最近、本奨励研究の成果や解析ツールを踏まえて、民間企業などの研究者と共同で炭素繊維シート補強構造物の合理的設計法に関する実用化への研究を推進している。これらの研究によってFRPシートによる耐震補強法の実用化への見通しを得ていたので、平成8年度科学研究費の試験研究の研究課題として申請したようにFRPシートによる既存コンクリート構造物の耐震補強法の確立を目指す研究を推し進めていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)