水-土骨格連成場での剛塑性境界値問題の解析と浸透破壊現象への応用
Project/Area Number |
07750581
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小高 猛司 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00252271)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 掘削安定 / 連成解析 / 有限要素法 / 浸透破壊 / 模型実験 / 砂地盤 / 矢板 / 支保工 |
Research Abstract |
(1)水-土骨格連成場での掘削地盤の安定解析法の開発 掘削地盤内で圧縮および曲げに抵抗する自立矢板の安定性を考慮し、同時に浸透破壊問題を解く手法を開発した。矢板の剛性は土材料と比して極めて大きいことに着目し、矢板に沿った土要素は常に「伸びない・曲がらない」と仮定できる。速度場にそのような線形制約条件を導入した剛塑性有限要素解析を開発した。また、砂地盤の浸透破壊では完全排水条件が主となるが、この場合矢板の表裏では逆向きの導水勾配が働く。それを合理的に解くため、矢板の表裏で相対位置不変の線形制約条件を設定する解析法も合わせて示した。これらにより、かなり複雑な掘削地盤においてもその安定性を合理的に評価できるようになった。また、従来別々に検討されていた、ボイリング等の浸透破壊問題と矢板の安定性を扱う問題とを同時に検討できるようになった。 (2)可動矢板・不動矢板を用いた浸透破壊模型実験 可動・不動の2種の矢板を用いて浸透破壊実験を行った。矢板がわずかでも動く事がある場合には、それに誘発されて地盤は進行的に破壊に至る。矢板が不動・可動の条件による地盤の安定性の差は歴然であり、その条件を考えずに浸透破壊問題を論じることは危険であることを示した。 (3)本解析法による掘削地盤の事例安定解析 以下が明らかとなった。【encircled1】矢板が不動であるとした場合には、排水条件の方が非排水条件よりも安定性が高い境界条件の地盤であっても、矢板を可動とした場合には、非排水条件の方が安定性が高くなることもある。【encircled2】矢板可動の条件の場合、排水条件と非排水条件では破壊のモードも大きく異なる。排水条件の場合、支保工の位置が地盤の安定性に大きく影響を与える。また、最適な支保工の位置は合理的に決定する事ができる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)