水表面近傍の乱流特性と気体交換速度の定量化に関する研究
Project/Area Number |
07750603
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉原 裕司 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (70243970)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 気体交換 / 水表面 / 再曝気 / 乱流 / スカラー輸送 / 応力方程式モデル / 数値解析 |
Research Abstract |
水表面近傍の乱流特性と気体交換速度の普遍的な定量化を目的として基礎的研究を行った。本研究では理論的な取り扱いが容易なように、単純乱流である振動格子乱流場を解析対象とした。 水表面近傍の乱流解析の高精度化は、上記の目的達成において重要な課題であると考えられるため、乱流数値モデルの性能評価と水表面近傍解析への適用性について詳細に検討した。調べた数値モデルは、k-εモデルとLaunder-Reece-Rodi型のレイノルズ応力方程式モデル(以下RSM)である。無限水深の振動格子乱流場(基本場)においては、k-εモデルの解析解とRSMの解析解は厳密に一致することがわかった。解析解を通じて基本場の非等方性度をモデル定数値に反映させ、水表面の効果を取り入れたRSMの数値解析を行った。RSM解析では、水表面修正項を考慮しなくても、Surface-Influenced Layerの厚さは実験値と極めて良く一致することがわかった。また、基本場の特性量と積分長さスケールを用いて整理された水表面近傍での乱れ特性量の挙動は、水深に依らず普遍的に表されることが明らかになった。 水表面での気体交換現象に関してもRSMとカップルできる数値モデルの定式化を行った。ただし、その境界条件等の確立については、気体交換現象の定性的、定量的な実験データの収集が不可欠である。そこで本研究では、高精度ポーラログラフィー電極型溶存酸素計とLDVを組み合わせた振動格子乱流気体交換実験システムを開発した。本システムにより、気体交換速度の高精度評価、変動流速と変動濃度の相関等、従来その計測が困難であった特性量の算定が可能になった。 今後、本研究の成果に基づいて、気体交換の数値モデルの高精度化と気体交換速度の普遍的定量化について研究をさらに進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)