Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
焼却灰中の微細な粒子は乾燥することによって大気中に舞い上がり、風などで輸送されて周辺環境へ飛散することが懸念される。本研究では実際に最終処分場の周辺土壌をサンプリングし、その金属含有量を調査した。周辺土壌を採取するために選定した処分場はA(焼却灰主体埋立地、即日覆土等はなされず、長期間露天投棄)、B(不燃ごみ主体埋立地、焼却灰割合13%、サンドイッチ方式埋立、即日覆土はあるものの覆土に焼却灰が混合されている)の2処分場である。両処分場ともに平地に造成されており、直接風の影響を受けるような立地条件にある。A処分場については93年に南東側で調査が行われているので、本研究では北西側にサンプリングフィールドをとった。B処分場ではAブロックの西側に調査地点を決め、試料を採取した。試料採取地点はA処分場で70地点、B処分場で54地点である。採取した試料は炉乾燥し、2mmふるい通過分について四分法によって代表試料を得た。それを塩酸抽出法によって金属を抽出した後、原子吸光法によって分析した。なお、各代表試料について3回の分析を行っている。定量した元素は、Ca,Zn,Cu.Na,K,Fe,Mn,Mgである。焼却灰中には一般の土壌と比較してCa,Zn,Cu,Naが2桁から3桁多く含まれている。一方Fe,Mg,Mn等は土壌と比較して含有量差はほとんどない。そのことを基に土壌の金属濃度分析結果を検討した結果、A処分場ではCa,Zn,Cu,Naの分布について、埋立地に近い地点で、その他の地点と比べ明らかに濃度の高い事が確認された。一方、B処分場では採取したフィールドが変化に富んでいたために、土壌のバックグランド値自体が異なることが考えられ、灰の飛散については検討が困難であった。しかし、埋立地側、盛土斜面下部等はいずれも焼却灰特有の金属濃度が高い傾向にあった。
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