Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
1.全国郵送調査による入浴ケアの実態把握 特別養護老人ホームにおける入浴ケアの実態を把握するための全国規模のアンケート調査より,入浴空間の状況や痴呆性老人の入浴ケアについての工夫・問題点を整理した。入浴空間に関しては浴室・着脱衣室・周辺廊下などの面積や配置に対する回答が多くみられ,とくに脱衣室においては福祉機器利用者を考慮した面積的配慮の必要性が捉えられた。痴呆性老人の入浴ケアについては「人的対応やケア方法の工夫」による回答が大半を占めたが、少数意見として物的対応面で痴呆性老人専用の小浴槽を設置するなどの個別対応によるものがみられた。 2.観察調査からみた痴呆性老人に適した入浴ケア環境 入浴ケア空間での利用者と介護者の観察調査から,施設入浴におけるケア作業量,室内・空間移動動線などを捉えた。具体的には2施設を選定し,新しい入浴形態である中間浴(座位式入浴)を主な調査対象として,浴室内および周辺の空間利用状況,入浴機器に対する入居者の反応などを明らかにした。従来からの入浴方式である一般浴,機械浴(臥位式入浴)との比較では,痴呆性老人特有の問題行為に入浴形態別の違いはみられなかった。また痴呆性老人の場合,入浴行為自体を理解していない場合もあり,介護者は一貫した付添行為を必要とされることが多いため,介護スペースの量的確保と適正配慮が重要であることが捉えられた。このように痴呆性老人のことが多いため,介護スペースの量的確保と適正配置が重要であることが捉えられた。このように痴呆性老人の入浴行為とケアの実態を捉えることにより入浴関連空間のあり方に関する基礎的資料を得た。
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