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Ni系形状記憶合金のマルテンサイト変態挙動に与える電子線照射の影響

Research Project

Project/Area Number 07750718
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Physical properties of metals
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

土谷 浩一  北海道大学, 工学部, 助手 (50236907)

Project Period (FY) 1995
Project Status Completed (Fiscal Year 1995)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords金属間化合物 / 格子欠陥 / マルテンサイト変態 / 照射損傷 / 形状記憶合金
Research Abstract

試料としては,アーク溶解にて作成したNi-36.5at%Al合金を用いた。この合金の構造は母相ではB2構造、マルテンサイト相はL1_0構造(3R)であり、マルテンサイト変態温度は約90℃である。この合金インゴットを低速切断機にて板状に切断後、機械研磨・化学研磨によって電子顕微鏡用薄膜試料を得た。
電子線照射は、超高圧電子顕微鏡(HU-1300)を用いて加速電圧1MeVで行った。以下の様な実験を行い、母相とマルテンサイト相での照射がマルテンサイト変態に及ぼす影響を調べた。
(1)母相で照射後、変態温度以下へ冷却する。
(2)マルテンサイト相で照射後、変態温度以上に昇温し、その後冷却する。
以下に得られた結果を述べる。
(1)照射領域は、周囲の非照射領域よりも低温でマルテンサイト相へと変態する。このことは、照射領域がマルテンサイト相の核生成サイトとしては作用せず、マルテンサイト/母相界面の移動の障害となることを示す。
(2)照射領域が、母相へと逆変態する際には、非照射領域との差異は認められなかった。逆変態後冷却する際には、(1)と同じ効果が見られた。つまり照射領域はマルテンサイト正変態の障害とはなるが、逆変態の障害とはならない。此の理由は明らかではないが、電子線照射によって導入される格子欠陥の構造が母相とマルテンサイト相で異なるためではないかと思われる。これについては今後さらに詳しい研究を行って明らかにしたい。
また、研究の主旨とは異なるが、約200℃まで昇温した試料ではマルテンサイト相の構造が3R(L1_0)ではなく7R構造となることが見出された。バルクの試料では、400℃程度の高温で長時間(〜数日間)熱処理した場合に同様な効果が起こることが報告されているが、本研究の様に、低温で短時間の熱処理でこういった構造変化が起こるのは非常に興味深い。これに関しても今後さらに検討する予定である。

Report

(1 results)
  • 1995 Annual Research Report

URL: 

Published: 1995-04-01   Modified: 2016-04-21  

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