Project/Area Number |
07750743
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
稲熊 宜之 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (00240755)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | リチウムオン伝導性 / ペロブイスカイト / 複合酸化物 / キャリア濃度 / 欠陥濃度 / サイトパーコレーション / 活性化エネルギー |
Research Abstract |
本研究ではペブロスカイト型酸化物における高いリチウムイオン伝導性(室温で、1×10^<-3>S・cm^<-1>)の伝導メカニズムを理解するとともに新規なイオン伝導体の探索をおこなった。 1)キャリア濃度がリチウムイオン伝導性に及ぼす影響について検討した。A_-サイトにおけるリチウムと欠陥濃度の和が変化しかつリチウムと欠陥濃度の比率も変化する。 La_<2/3-x>Li_<3χ>□_<1/3-2χ>TiO_3固溶体、およびリチウムと欠陥濃度の和が変化するがリチウム量と欠陥濃度が比率の一定であるyLa_<1/2>Na_<1/2>TiO_3-(1-y)La_<0.55>Li_<0.35>□_<0.1>TiO_3固溶体のリチウムイオン伝導性を調べた結果そのイオン伝導性はサイトパーコレーションとリチウムと欠陥濃度の比率の両方によって支配されることを明らかにした。 2)リチウムイオン伝導性における活性化エネルギーの支配因子について検討するためLn_<1/2>Li_<1/2>TiO_3(Ln=La、Pr、Nd、Sm)を合成し、Aサイトイオンの置換効果および圧力効果を調べた。Aサイトにある希土類イオンのイオン半径の減少または静水圧力の増加とともに活性化エネルギーは増加し、イオン伝導率は低下した。この活性化エネルギーの増加は、Aサイト間にある4つの酸素に囲まれた伝導経路の中で最も狭いサイト(ボトルネック)のまわりの酸素イオンによる反発ポテンシャルが増加するためであることが半定量的に理解できた。 3)新規リチウムイオン伝導性ペロブスカイト型酸化物固溶体χLiTaO_3-(1-χ)SrTiO_3を設計、合成し、そのリチウムイオン伝導性について検討した。0.30【less than or equal】χ【less than or equal】0.50の範囲内のペロブスカイト相が得られ、χ=0.50で300Kのとき5.5×10^<-4>S・cm^<-1>の最も高いイオン伝導性を示した。
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