Project/Area Number |
07750751
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中西 和樹 京都大学, 工学研究科, 助教授 (00188989)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 界面活性剤 / アルコキシド / ゾル-ゲル法 / シリカ / 相分離 / 小角X線散乱 |
Research Abstract |
非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを、シリコンアルコキシドの加水分解・重合過程に共存させ、シリカ重合体と界面活性剤分子間のコンプレックス形成によって起こる相挙動を調べた。エチレンオキシド単位を平均70個もつ親水性の高い界面活性剤では、低分子量ポリエチレングリコールを共存させた場合と同様に、中間的な界面活性剤/シリカ比の比較的狭い領域において、ゾル-ゲル転移と同程度の時間スケールで相分離が起こり、相分離による絡み合い構造がゲル構造として観察された。エチレンオキシド単位が10程度に短い場合、ゾル-ゲル転移の開始は相分離に対して、界面活性剤/シリカ比とともに単調に遅くなり、より高い界面活性剤/シリカ比およびより広い溶媒分率において絡み合い構造が形成された。また反応温度の上昇とともに、両系ともにより溶媒分率の高い組成において絡み合い構造が生じた。 反応開始からコンプレックス形成およびゲル化に至るまでのシリカ重合体の構造を、小角X線散乱法によって実時間観察した結果、加水分解反応開始直後から、シリカ重合体と界面活性剤は相互作用を示すことが明らかになった。特に親水鎖の短い界面活性剤においては、その水溶液中でのミセルサイズにほぼ対応する不均一構造を形成しながら、シリカ重合体の成長が進んだ。親水鎖が長い場合にはメゾ細孔容積は界面活性剤濃度にほとんど依存しないが、この系のゲルにおいてはメゾ細孔容積は界面活性剤濃度に比例して増加した。したがってマクロ孔をもったシリカゲルのメゾ細孔容積を、ミセル形成を利用して制御できることが明らかになった。
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