Project/Area Number |
07750755
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大瀧 倫卓 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (50223847)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 酸化物半導体 / アニオンド-ピング / 熱電変換 / 高温熱電材料 / キャリア移動度 / 導電率 / ゼ-ベック効果 / ペロブスカイト型酸化物 |
Research Abstract |
金属酸化物は一般に高温大気中でも安定で、導電性の高い物質も少なくないが、キャリア移動度が小さい場合が多く、熱電材料などへの応用はほとんど検討されていない。半導体のキャリア移動度はそのバンド構造に支配され、特に金属酸化物の場合には価電子帯はほとんどO^2-イオンの2p軌道から構成される。そこで、熱電材料として有望と考えられる導電性酸化物へのアニオンド-ピングを試み、伝導機構と熱電特性を検討した。 CaMnO_3のCaサイトを種々の金属イオンで部分置換したところ、特にBiで置換した場合に導電率が著しく向上することを見出した。導電率の温度依存性は小ポーラロンのホッピング伝導であることを示しており、置換元素のイオン半径と導電率の間に良い直線関係が成り立つことから、ホッピングのサイト間距離の増大により移動度が向上したものと考えられた。そこで、CaMnO_3のOサイトへのF^-イオンのド-ピングを検討した。CaとMnの炭酸塩およびCaF_2から調整したCa_<1-X>MnO_3・xCaF_2は無ドープ試料に比べて導電率が大きく向上した。x=0.10以上では未反応のCaF_2相の存在が認められ、固溶限界を超えていると思われるが、x=0.02および0.05では導電率の増加とSeebeck係数の減少からド-ピングによるキャリア濃度の増大が示唆された。Hall効果測定装置を作製して室温でのHall係数を測定したところ、無ドープ試料のキャリア濃度1.8×10^<18>cm^<-3>、Hall移動度3.9cm^2/Vsに対してそれぞれ5.8×10^<18>cm^<-3>、9.5cm^2/Vsといずれも大きくなっており、移動度もかなり増大していることがわかった。熱電材料の電気的な性能を示す出力因子は、700°C以下では5mol%のF^-をドープした試料が全てのCaMnO_3系試料のうちで最も大きくなった。また、AlをドープしたZnOは極めて優れた熱電性能を示すことを見出したので、現在S^<2->イオンのド-ピングを検討中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)