Project/Area Number |
07750839
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山崎 達也 東北大学, 工学部, 助教授 (60174653)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | クロロジフルオロメタン / 赤外スペクトル / 吸着 / ZSM-5ゼオライト |
Research Abstract |
本研究ではフロンの高機能吸着剤開発の指針を得ることを目的として、赤外分光法を中心とした分光学的手法によりゼオライト中の交換カチオンとフロンとの相互作用を分子レベルで明確化することを試みた。 吸着剤としては、疎水性の高いZSM-5ゼオライトを選び、種々のアルカリ金属イオン交換処理後、クロロジフルオロメタン(CHClF_2)を吸着させ、その吸着特性を吸着量測定および赤外吸収スペクトル測定によって調べた。吸着温度273Kの条件では、クロロジフルオロメタンはZSM-5細孔内で凝縮に近い状態で物理吸着しているが、その吸着熱は凝縮熱に比べて著しく高くなっていた。これはZSM-5細孔径をクロロジフルオロメタンの分子径がきわめて近く、吸着分子が細孔壁からの引力を効率よく受けていることを示しており、ZSM-5ゼオライトのフロン吸着剤としての可能性が示された。一方、吸着温度469Kでは、一部の吸着クロロジフルオロメタン分子はゼオライト骨格のアルミニウム原子の脱離を促し、フッ素原子とアルミニウム原子とが結合した表面種を生成していることがX線光電子分光法の結果から示された。また、分解反応の起こらない室温下での赤外吸収スペクトル測定から、物理吸着クロロジフルオロメタンはH原子をカチオンから見て後方に向け、C-H軸とカチオンとが一直線上になるような配向で吸着している可能性が高いことが示された。また、そのような配向で吸着したとき、吸着種のv_1吸着帯の強度は著しく強度を減じ、細孔内の電場を強く受けていることが示唆された。
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