Project/Area Number |
07750851
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
後藤 雅宏 九州大学, 工学部, 助教授 (10211921)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 逆ミセル / タンパク質 / 抽出 / 分離 / パーコレーション / 酵素 / リゾチーム / キモトリプシン |
Research Abstract |
新しく開発した界面活性剤ジオレイルリン酸(DOLPAと略記)および従来の界面活性剤AOTからなる逆ミセルについて、電気伝導度の温度依存性を検討した。その結果、ある温度を境として、電気伝導度が急激に上昇する現象(パーコレーション挙動)を観察することができた。 また、この現象が外部温度に応答して可逆的に起こることを確認できた。さらに上記パーコレーション挙動に対して熱力学的解析を行った結果、ドライビングフォースは正に大きなエントロピーの寄与であることが明かになった。また、逆ミセルに取り込まれたタンパク質の回収について詳細に検討した結果、逆ミセルの溶液に、微量のアルコールを添加することによって、効率良くタンパク質を回収できることを明らかにした。さらに、回収されたタンパク質(リゾチーム、α-キモトリプシン、チトクロームC,ヘモグロビン)の酵素活性を測定した結果、各分離工程において、酵素の活性を低下させることなく、抽出分離操作を効率よく行えることが示された。 さらに、回収した逆ミセルの溶液を繰り返し使用した結果、3回の抽出-逆抽出分離操作においても抽出能力が低下することなく、安定にタンパク質の分離操作が行えることが明かとなった。このため、新たに構築された逆ミセル溶液が、微量タンパク質の分離濃縮媒体として、非常に有効であることが示された。
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