Project/Area Number |
07750858
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
一國 伸之 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (40261937)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 噴霧反応法 / コバルト触媒 / マイクロオーダーでの環境浄化 / 一酸化窒素還元反応 |
Research Abstract |
研究実績は以下のように概説できる。本研究は、住環境レベルにおけるマイクロオーダーでのNOxなどの非有害物質への転換を目的として、噴霧反応法という手法を用いて高機能触媒を調製しその反応性を評価したものである。安価な材料でかつ実用に近いと思われるアルミナ担持コバルト触媒について触媒調製・反応評価を行なった。通常の含浸法により調製された触媒は昇温還元のピークが570K程度に見られるにも関わらず、噴霧反応法により調製された触媒は770K程度にまで高温側にシフトしていた。アルミナ含有率0のコバルト酸化物の昇温還元ピークは含浸とほぼ同様の580Kに現われることから、噴霧反応触媒では活性の中心となるコバルトと担体となるアルミナとの相互作用が非常に強く現われていることが示唆された。触媒調製後のX線回折パターンを測定したところ、含浸触媒では酸化コバルトに起因するピークしか出現しなかったが、噴霧触媒では酸化コバルトのみならずアルミナとの複合酸化物に起因するピークも見られた。この相が噴霧触媒と含浸触媒の差を生じていると考えられる。さらに、NOのCOによる還元除去反応を行なったところ、403KでのNOのN_2Oへの転換速度は含浸触媒より噴霧触媒の方が3倍近く高活性であった。コバルトとアルミナの比を15:85、30:70、50:50と変えた噴霧触媒を調製し、反応を行なったところコバルト含有率が高いものの方がコバルトあたりの活性が高かった。コバルト含有率があがるにつれ、複合酸化物にならなかった酸化コバルトの量が増すことが解析されており、このことから複合酸化物と相互作用した酸化コバルトが高活性サイトであると結論できる。このようなサイトを容易に調製できる噴霧反応法の特徴を活かし、他の成分についても調製を行ない、高機能触媒の開発を進行させているところである。
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