Project/Area Number |
07750863
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
東 直人 静岡大学, 地域共同研究センター, 助教授 (50192464)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | シリコアルミノリン酸塩 / ゼオライト / ニッケルイオン / 電子スピン共鳴法 / 電子スピンエコー変調法 / 還元 / 吸着剤 / 配位形態 |
Research Abstract |
本研究では、ニッケルイオンNi(II)でイオン交換したSAPO-5ゼオライト(NiH-SAPO-5)及びNi(II)をゼオライト格子中に組み込んだNiAPSO-5の調製とその評価を目的とした。観測手法は主に、Ni(II)の還元種(Ni(I)、Ni(O)_n)の電子スピン共鳴法(ESR)と電子スピンエコー変調法(ESEM)を用いた。以下にその成果を示す。 1:NiH-SAPO-5及びNiAPSO-5型ゼオライトの調製とNi(II)イオンの還元特性の評価 NiH-SAPO-5は、塩化ニッケルとH-SAPO-5型ゼオライトを用い固相イオン交換法によって調製した。また、NiAPSO-5は、Ni(II)が共存するSAPO-5ゾル溶液を直接水熱合成することによって得た。これらのゼオライトを真空下(<10^<-4>torr)、室温から600℃までの温度範囲で脱水加熱し、脱水に伴うNi(II)の還元挙動を段階的に調べた結果、NiH-SASPO-5の場合、導入したNi(II)は、当初酸素12員環中央部のイオン交換位置に存在するが、脱水過程の進行とともに酸素6員環中へと移動すること、NiAPSO-5の場合、Ni(II)は格子サイトに存在し、脱水過程が進行してもその位置は変化しないことが分かった。 2:各種吸着材のNi(I)イオンに対する配位形態の評価 メタノール、エチレンを液体窒素温度(77K)でNi(I)に接触させた後、試料を徐々に昇温ESRスペクトルを観測した結果、Ni(I)は室温で各種の吸着剤と容易に反応しNi(II)に酸化されることが分かった。また、77Kで各種吸着剤と吸着平衡に達した試料のESEMスペクトルを観測した結果、NiH-SAPO-5の場合、2個のメタノール分子、1個のエチレン分子が、NiAPSO-5の場合、3個のメタノール分子、2個のエチレン分子がそれぞれ配位していることが分かった。
|