金属酸化物触媒上でのトルエン低温気相酸化カップリング
Project/Area Number |
07750864
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
薩摩 篤 名古屋大学, 工学部, 講師 (00215758)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 金属酸化物触媒 / トルエン酸化反応 / 酸化カップリング / ビベンジル |
Research Abstract |
トルエンの気相酸化反応における生成物の多くは側鎖アルキル基酸化によるベンズアルデヒド、安息香酸であるが、同時に二量体であるビベンジルの生成が見られる。これは気相カップリング反応はとしては極めて低温な300-350℃で起こるが、どのような触媒物性・構造が関与しているのかわかっていない。本研究ではトルエン酸化カップリング反応における選択性の構造的な因子を明らかにした。 単味酸化物触媒によるスクリーニングから、ビベンジル選択性はSb_2O_4,V_2O_5,MoO_3等の酸性酸化物で高い傾向がみられた。選択性の序列は酸化物カチオンの電気陰性度(Xi)の序列とほぼ一致し、電気陰性度が酸化カップリング選択性の指針となることが示された。電気陰性度の効果は複合触媒を用いて検討した。SnO_2(Xi=17.1)に電気陰性度の高いP_2O_5(Xi=23.7)を助触媒として添加した場合、ビベンジルの選択性が向上し、また、完全酸化生成物であるCO,CO_2の生成が抑制された。一方、Na_2O(Xi=1.8)を添加した場合はCO,CO_2のみが生成した。反応経路の検討を行った結果、P_2O_5の添加により二量化のステップが促進され、またビベンジルの逐次酸化が抑制されたことが明らかとなった。ピリジン昇温脱離法により、P_2O_5の添加は触媒の強酸点を増加させることが明らかとなり、強酸点上でのベンジル種中間体の安定化が二量体選択性の向上の原因であると結論された。
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Report
(1 results)
Research Products
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