Project/Area Number |
07750866
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
片田 直伸 鳥取大学, 工学部, 助手 (00243379)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | シリカモノレイヤー / 固体酸触媒 / 耐熱性 / 表面積 / アルミナ / 化学蒸着 / ブレンステッド酸 / 複合酸化物 |
Research Abstract |
アルミナは高温で高い表面積を保つ物質である。しかし、このアルミナにおいても1493Kで焼成すると表面積は4m^2g^<-1>にまで低下する。そこで、アルミナ上にCVD(化学蒸着)法でSi(OCH_3)_4を蒸着させ、シリカモノレイヤーを表面に形成したところ、15-20wt%のシリカ蒸着試料は1493Kで約60m^2g^<-1>の高い表面積を示した。 シリカモノレイヤーは焼成前にブレンステッド酸性を示していた。赤外分光・ブテン異性化反応などで酸性質を測定したところ、高温焼成によって酸性質は失われず、1493K焼成後にも高い触媒活性がみられ、高い耐熱性を兼ね備える固体酸触媒が得られたことがわかった。従来のゼオライトなどの固体酸触媒は、1000K程度でもシンタリングによって完全に不活性化することから、従来の固体酸触媒の応用分野を大きく広げる飛躍的に高い耐熱性であることを強調したい。 この触媒は均一な表面構造を特徴としている。焼成後の表面構造の解析によると、焼成によってアルミナ露出表面が失われ、ほぼ原子オーダーの厚みを持つシリカ薄層が覆った状態で焼結が停止していることがわかった。過剰なシリカは耐熱性をかえって低下させた。シリカは固体全体に漠然と作用するのではなく、モノレイヤーがその覆った表面に耐熱性を与え、卵の殻のように全体を覆って焼結が停止することがわかった。アルミナのシンタリングを抑える研究例はいくつかあるが、このように表面構造の解析からその機構を明らかにしたのは初めてである。またこのことから、CVD法によって均一なモノレイヤー構造で覆うことが、耐熱性と酸性質を同時に発現させる唯一の方法であることも示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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