画像処理装置を用いた放線菌の形態解析と抗生物質最大生産への応用
Project/Area Number |
07750883
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 浩 大阪大学, 工学部, 助教授 (00226250)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 画像解析 / 糸状菌 / オートレギュレータ / 抗生物質生産 / 形態変化 |
Research Abstract |
Streptomyces virginiaeによるvirginiamycin生産の回分培養プロセスにおいて菌体の形態とvirginiamycinおよびautoregulatorの添加、生産の関係を調べるために画像解析を行った。画像データから楕円長軸相当径を用いて菌の形態は、freefilament、entangled filament、pelletの三種に分類することができた。また、酵母エキスに含まれる、ある種の増殖因子の枯渇後、free filamentからentangled filamentへと形態変化することが明らかとなった。この現象は排ガス中のCO_2濃度の急激な減少の時期と一致していることが確認された。autoregulatorの一種であり化学合成されたvirginiae butanolide-C(VB-C)を増殖期の早い段階に添加しても形態変化は誘導されなかった。形態変化を起こす適当な時期にautoregulatorを添加することがvirginiamycin生産に有効であったが、形態変化とvirginiamycin生産量には明らかな関係は認められなかった。形態の変化とautoregulator合成は増殖因子の枯渇により開始されるが、autoregulator合成が一度開始された後はvirginiamycinの生産活性は菌糸が攪拌などの影響を受けてその形態が変化しても、なお衰えることなく高い値に保たれた。 培地濃度や溶存酸素濃度の条件を検討した後、virginiamycin最大生産のためにvirginiae butanolide-C(VB-C)の最適な生産方法について検討した。形態変化を起こす時期、すなわち、排ガス中のCO_2濃度の急激な減少の約2.5時間後に、単位菌体あたりのVB-C量が75μg/g-cellになるように添加することが、最適な添加時間、添加量であることが確認された。これらの検討により、virginiamycin生産量は、約10倍に増加した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)