ラマン分光法によるカーボン材料へのリチウムのインターカレーション反応の解明
Project/Area Number |
07750915
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲葉 稔 京都大学, 工学研究科, 助手 (80243046)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | ラマン分光法 / カーボン / リチウム二次電池 / インターカレーション |
Research Abstract |
高エネルギー密度を有するリチウム二次電池の負極材料として、カーボン材料が注目され、種々の方法によって様々な結晶性、配向性、形態を有するカーボン材料が作製され、研究に用いられているが、そのリチウム挿入・脱離反応は未だ明らかになっていない部分が多い。本研究ではレーザーラマン分光法を用い、種々のカーボン材料への電気化学的リチウム挿入脱離反応を解析することを目的とし、以下の結果が得られた。 高度に黒鉛化した炭素材料への電気化学的リチウム挿入反応を解明するために、高配向性熱分解グラファイトおよび天然黒鉛粉末を電極として用いて、充放電中の種々の電位におけるラマンスペクトルを得た。それらのスペクトル変化から、リチウム挿入とともにカーボン材料ホストのステージ構造が変化を起こすことを明らかにした。従って、これらの高度に黒鉛化したカーボン材料では、ステージ構造を有するグラファイト層間化合物の形成を伴いながら、リチウムがカーボン材料の層間に挿入されることが明らかになった。 また、低結晶性のカーボン材料として、メソフェーズピッチ小球体を種々の温度で焼成したメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)を用い同様の実験を行ったところ、MCMB1800, MCMB1000ではリチウムはカーボン層間に挿入されるが、高黒鉛化材料のようにステージ構造の形成を伴わないことが明らかになった。また、MCMB700では充放電に伴うスペクトル変化が全く観察されず、リチウムがカーボン層間には挿入されず、マイクロポアなどの部分に挿入されていることが明らかになった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)