種子根の活力による水稲の湛水土壌中直藩法における苗立ち可否診断
Project/Area Number |
07760013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
作物学
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
萩原 素之 信州大学, 農学部, 助教授 (90172840)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 水稲 / 湛水土壌中直播 / 種子根の酸化力 / 苗立ち / 出芽 / 酸化還元 |
Research Abstract |
品種により出芽・苗立ちの過程での種子根の伸長経過および種子根の周辺に形成される土壌酸化域の大きさや酸化の程度には差が見られた。苗立ちの良否との関係から見ると、出芽後早い時期に種子根周辺に酸化域が形成される場合に苗立ちが良好な傾向と見られた。出芽の可否は、発芽前後の数日の種子周辺の土壌の酸化還元状態に大きく左右される。さらに調査が必要ではあるが、出芽の可否は出芽後数日の種子恨の土壌酸化能力と関係するようであった。苗立ちが保障されるためには種子根等の土壌酸化力がどのような経過をたどれば良いかを解明し、苗立ち可能個体の事前識別法の確立を目標としたが、事前識別法の確立には至らなかった。種子恨周辺の土壌酸化域の大小には種子根の伸長速度も関与すると考えられるが、この点については調査が不十分であった。今後さらに詳細に調査を継続する必要がある。また、苗立ちの可否による根の呼吸速度の違いを明らかにすることも目標としたが、苗立ちの可否の診断が充分にできたと言い難かったため、この点についても不十分な結果しかえられなかった。以上のように、本研究では充分に明快な結果が得られなかった。この原因として、信州大学が立地する地域に分布する黒ボク土壌は湛水すると特に暗黒色となるため、メチレンブルーの酸過呈色域(濃青色)の大きさおよび呈色の強度(酸化程度)を定量化することは、画像解析的手法でも必ずしも容易ではなかった。黄色系土壌を混合してメチレンブルーの呈色の識別をし易くする、あるいは赤く発色するレサズリンなど、呈色の識別の容易な他の酸化還元指示薬の利用の検討も必要と考えられた。また、種子根の酸化力の指標として調査した根の呼吸速度については、種子恨という微量サンプルであることもあり、サンプルによる測定値のばらつきが大きかった。サンプルの取り方などが今後の検討課題として残った。
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Report
(1 results)
Research Products
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