植物の非宿主抵抗性発現における細胞骨格ネットワークの機能
Project/Area Number |
07760047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物保護
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
小林 一成 三重大学, 生物資源学部, 助手 (90205451)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 非宿主抵抗性 / 細胞骨格 / アクチン / チューブリン |
Research Abstract |
本研究では、オオムギ細胞における非宿主抵抗性発現への微小管の関与を明らかにした上で、微小管およびアクチンの役割を検証し、以下のような結果を得た。 1.オオムギ子葉鞘に非病原菌であるエンドウうどんこ病菌Erysiphe pisiを接種し、同時に微小管の阻害剤(コルヒチンおよびオライザリン)で接種子葉鞘を処理したところ、本菌は非宿主であるオオムギに侵入し、吸器を形成した。阻害剤処理した細胞内の微小管を免疫細胞化学的に染色した結果、配向変化がほぼ完全に抑制されていることが明らかになった。以上の結果から、アクチンと同様、微小管もオオムギの非宿主抵抗性発現に重要な役割を果たしていることが明らかになった。 2.E. pisiをオオムギ子葉鞘細胞に接種後、抵抗性関連物質ならびにミトコンドリア,ER、ゴルジ体の局在を特異的染色方によって経時的に観察した結果、非病原菌が侵入を開始する前後から、これらの反応の侵入地点下への局在化が観察された。 3.我々の研究から、非宿主抵抗性を打破することが既に確認されているアクチン阻害剤および1.で効果を確認した微小管の阻害剤を子葉鞘に処理した結果、2.で観察された抵抗性関連物質およびオルガネラの局在化はほぼ完全に抑制された。 以上の結果から、主要な細胞骨格であるアクチン繊維及び微小管はいずれもオオムギの非宿主抵抗性に関与することが明らかになるとともに、抵抗性発現における細胞骨格の機能は抵抗性関連物質やオルガネラを局在化させることである可能性が強く示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)