Project/Area Number |
07760064
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤嶽 暢英 神戸大学, 農学部, 助手 (50243332)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | メチル化 / 腐植酸 / 土壌 / パ-メチレーション / 誘導化処理 |
Research Abstract |
腐植酸は、アルカリ溶液やごく一部の有機溶媒(DMSOやDMF)を除いた一般溶媒には不溶性であり、このことは腐植酸の分離・分画(精製)操作を制限し、化学構造解析をおこなう上での大きな障害となっている。そこで、本研究では腐植酸を予め誘導化(めちる化)処理し、溶解性等の性状を変化させた腐植酸(腐植酸誘導体)を作成し、その分離・分画法について検討した。 はじめに、4種類の腐植酸試料(P型、Rp型と2つのA型腐植酸)を用意し、ジアゾメタンによる部分メチル化処理、箱守法による完全メチル化処理を行い、得られた誘導化物の有機溶媒に対する溶解性について検討した。その結果、部分メチル化処理ではP型、Rp型腐植酸の誘導化物がクロロホルム-メタノール混液に可溶となるが、2つのA型腐植酸ではその効果が認められないこと、また、完全メチル処理ではP型、Rp型腐植酸は箱守法1回の処理でクロロホルム可溶となるが、2つのA型腐植酸では箱守法を2回繰り返し処理することではじめてクロロホルム可溶となることがわかった。従って、いずれの腐植酸もクロロホルム可溶とするためには箱守法を2回繰り返し処理する操作が必要であり、以後この操作で得られた腐植酸誘導体を試料として各種クロマトグラフィーに供した。分離分画法の検討の結果、シリカゲル、C_<18>逆相シリカゲル、ポリビニルアルコール系樹脂の担体をもちいた場合に有機溶媒系による分離分画操作が可能であることを見出した。また、以上の操作で得られた各画分について、これを分取してNMRに供試したところ、供試試料量が不十分なために詳細な構造情報を引き出すには至らなかったが、従来の腐植酸のスペクトルよりもはるかに多くの情報抽出が気体され、誘導化(メチル化)処理による腐植酸研究の妥当性が見出された。
|