Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
ヒトではナイアシン欠乏になると,ペラグラなどさまざまな疾病をひきおこすため,トリプトファンからナイアシンへの転換率は栄養学上重要である。この転換率は,栄養素やホルモンによって変動する。本年度の計画では,トリプトファンからナイアシン生合成経路の鍵酵素であるα-amino-β-carboxymuconate-ε-semialdehyde decarboxylase(ACMSD)の精製を試みた。精製は,比較的材料の得やすい豚の腎臓で行った。その結果,SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)で均一になるまで精製できた。方法は,豚の腎臓の可溶性画分を硫安分画後,疎水クロマトグラフィー,吸着クロマトグラフィー,イオン交換クロマトグラフィー,ゲル濾過処理(ブチルトヨパール,ヒドロキシアパタイト,DEAE-Sephadex,トヨパールHW55,Superdex,TSK-gel 3000SWカラムクロマトグラフィー)により行った。さらに精製された酵素の分子量,至適pH,基質α-amino-β-carboxymuconate-ε-semialdehydeに対するKm値を求め,化学修飾試薬を用い,本酵素の活性中心の情報検索を行った。その結果,分子量41KDa(SDS-PAGE),至適pH7.5,Km値1.61X10^<-5>Mで,活性中心にSH基の存在が示唆された。現在,論文を投稿中である。今後,この精製された酵素のモノクローナル抗体を作製し,それをもとにcDNAのクローニングを行い,トリプトファンからナイアシンへの転換率の栄養素,ホルモンによる変動のメカニズムを分子レベルで調べる予定である。
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