コメのプロテインホスファターゼのクローニングとその情報伝達因子としての機能の解析
Project/Area Number |
07760134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食品科学・栄養科学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邉 寛人 東京大学, 農学部, 助手 (20270895)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イネ / プロテインホスファターゼ |
Research Abstract |
本研究は、植物のプロテインホスファターゼ2Aについて、イネにおける存在形態、遺伝子発現調節機構、酵素学的性質等を明らかにすることにより、植物の情報伝達機構の一端を解明し、植物生理学および基礎農学に貢献することを目的として行った。登熟期イネ種子より単離し、一次構造を決定した4種類のプロテインホスファターゼ2A (PP2A)の触媒サブユニットのmRNAの種子登熟および発芽過程における発現状態をノーザン分析によりしらべたところ、各時期を通じて構成的に発現していることが明らかとなった。 mRNAの発現に対し、各種植物ホルモンの効果は見られなかった。次に、cDNAクローンを用いて、組換えタンパク質を大腸菌内で大量発現させることに成功し、これを用いてポリクローナル抗体を作製した。種子薄切片をこの抗体を用いて染色したところ、種子の広い範囲にPP2Aタンパク質が存在していることが明らかとなった。これらのことはPP2Aが種子において普遍的に重要な機能を担っていることを示唆するものであると考えられる。さらに、イネ種子より各種クロマトグラフィーによりPP2Aタンパク質を部分精製した。その結果、動物由来のPP2Aとよく似た性質をもつPP2Aが植物種子にも存在することが明らかとなった。また、イネ種子のジベレリン誘導性システインプロテイナーゼであるオリザインαおよびβ遺伝子のプロモーターとβ-グルクロニターゼ(GUS)との融合遺伝子を作製した。導入したプロトプラストにおけるGUS活性の変動を、PP2A阻害剤であるオカダ酸を作用させて分析することにより、オリザインのジベレリン応答機構におけるPP2Aの役割について検討できると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)