斜面上の異なる位置における養分物質循環機構の把握とその決定要因の解明
Project/Area Number |
07760152
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
徳地 直子 京都大学, 農学研究科, 助手 (60237071)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 森林土壌 / 窒素形態変化 / 無機化作用 / 硝化作用 |
Research Abstract |
自記記録計による土壌含水率の経時的測定により、斜面の上部と下部で降水に対する土壌含水率の上昇の様式、乾燥期間中の含水率の低下様式が異なることが明らかになった。斜面の中部でそれらの入れ替わる様子には一定の傾向はみられなかった。従来より行われている28日間の培養によるみかけ(net)の無機化・硝化速度の測定によれば、どの林分でも土壌の単位重量あたりの窒素無機化速度に大きな違いはみられなかったが、生成される無機態窒素の形態は林分ごとに異なった。すなわち、斜面の上部に位置する林分では硝化がみられず、斜面の下部に位置する林分では硝化がさかんに行われていた。一方、^<15>N同位体希釈法を用いてた場合、総(gross)無機化・硝化速度は、林分ごとに総無機化速度は大きく異なり、斜面の下部に位置する林分で斜面の上部に位置する林分より大きいことが明らかななった。また、これまでのみかけ(net)の測定により、硝酸生成が行われていないと考えられていた土壌は、微弱ながら硝酸生成が行われていること、またこのような土壌は無機化速度と不動化速度の比により2タイプに分けられ、より上部に位置する林分において無機化速度に対して不動化速度が小さい傾向があることが明らかになった。これらの結果は、土壌中における窒素の形態変化の過程において総無機化速度と総不動化速度の大きさの違いが、有機態炭素の質や土壌中に含まれるカチオン吸着態の量の影響を受けていることが示唆していると考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)