Project/Area Number |
07760211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Agro-economics
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 房雄 東北大学, 農学部, 助手 (30221774)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 酪農経営 / 不足払い制度 / 乳価 / 計画生産 / 技術進歩 |
Research Abstract |
本研究の課題は、加工原料乳に対する不足払い制度・交易条件(乳価/配合飼料価格)・生乳生産者団体による計画生産(生産割当)の変化、さらには乳牛改良といった技術進歩が、各地域の酪農経営にどのような影響を与えるかについて理論的実証的な整理を行い、それに経済学的検討を加えることである。具体的な研究実績は、つぎの通りである。 (1)まず、わが国の生乳生産構造を明らかにするために全国を9農区に分割し、各地域別ごとに自給飼料、購入飼料、乳牛資本、機械建物、労働の5投入要素からなる酪農生産のトランスログ費用関数を計測した。その結果、どの地域でも乳牛改良を代表とする技術進歩が、生産性の向上に最も大きく貢献していたことが確認された。また、北海道の技術進歩が都府県に比べて大きいことも併せて確認された。 (2)つぎに、交易条件(乳価/配合飼料価格)の変動は、さきの技術進歩と対応するように購入飼料の多給をもたらしたことが明らかにされた。これは実質乳価の低下局面においても、円高による配合飼料価格の下落が大きく作用していたためである。しかし、この効果が生産費用の低下に必ずしも貢献していない点も明らかにされた。 (3)そして、派生重要の価格弾力性をもとに比較静学分析として計画生産と価格支持制度の効果を検討した結果、計画生産は労働所得を減少させる反面、不足払い制度はおもに北海道を中心に労働所得を増加させるように作用していたことが確認された。
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