Project/Area Number |
07760287
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
落合 謙爾 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 講師 (80214162)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 鳥類 / 鶏 / 鉛中毒症 / 鉛散弾 / 肝臓 / 黄疸 / 水鳥(水禽類) / 病理学 |
Research Abstract |
申請者は、野性水鳥の鉛中毒症の特徴所見とされる肝臓病変が鳥種によって幾分異なることを明らかにした。今回、申請者は鳥類の鉛中毒性肝黄疸の病理発生を解明するために鶏でいくつかの実験的肝黄疸の作出を試み、その形態学的変化を検索した。約30日齢の雌鶏に(1)鉛(経口投与;0.148g/粒、40粒投与)、(2)リトコール酸(胆汁のミセル形成を低下させる;13.5μmol/100g体重・日、静脈内投与、7日間)、(3)サイトカラシンB(毛細胆管周囲の収縮性細胞骨格を障害する;1mg/250g体重・日、腹腔内投与、7日間)、(4)鉛とリトコール酸、(5)鉛とサイトカラシンBのいずれかを投与し、肝臓への影響を検索した。これら5群すべてに肝臓萎縮がみられたが、肝黄疸が認められたのは鉛投与群のみで、その発生頻度はわずか10%であった。次に、肝外胆管(総胆管と肝腸管)を結紮閉塞させて閉塞性肝黄疸を作出し、胆管閉塞後鉛散弾40個を投与した群の肝臓と病理学的に比較した。胆管閉塞群では全例に肝黄疸がみられたが、30日の観察期間内に死亡するものはなく、これらの肝臓の組織所見は著しい胆管の増殖、毛細胆管の拡張と偽好酸球の浸潤であった。これに対し、胆管閉塞後鉛投与群では肝黄疸の色および肝臓萎縮の程度が助長され、5羽のうち、1羽が30日以内に死亡した。組織学的には胆管閉塞群の肝臓にみられた変化に加えて、びまん性の肝細胞の萎縮、多発性肝細胞壊死、Kupffer cell ヘモジデロ-シス、胆汁栓の形成が認められ、これらの所見は白鳥の中毒例の所見に類似していた。以上のことから、鉛中毒性肝黄疸は鶏では発生頻度が低いこと、鶏は完全閉塞性肝黄疸になっても一ヶ月以上生存でき、肝臓には高度の胆管増殖がみられるが肝細胞壊死は著名ではないことが明らかとなり、鉛中毒性肝黄疸に関わる胆汁のうっ滞による肝障害の影響は少なく、本症の黄疸は主に鉛による赤血球の変性・崩壊と肝細胞障害の結果発生することが示唆された。
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