Project/Area Number |
07770009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
滝川 俊也 京都大学, 医学研究科, 助手 (90263095)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | プログラム細胞死 / アポトーシス / 顔面突起 / 形態形成 / 器官形成 / 上皮-間葉相互作用 |
Research Abstract |
今日、発生学用語のプログラム細胞死がアポトーシスという形態学的にネクローシスと区別された細胞死と同義的であるかどうかはDNA電気泳動においてDNAラダーという特徴的なDNA断片化を証明できるかどうかということに重点が置かれている。近年、TUNEL法というDNA切断を組織化学的に証明する方法が確立され、プログラム細胞死においてもDNA切断が証明されるようになったが、ネクローシス細胞でもTUNEL陽性を示すことが判明し、TUNEL陽性が必ずしもアポトーシスの証明とはならなくなくなった。また、哺乳類のプログラム細胞死においてはDNAラダーの証明は常に困難であり、再現性のある方法は確立されていなかったのが現状である。 報告者は平成7年度の研究過程において,DNAラダーを証明するための画期的なDNA抽出法を確立することができた。このDNA抽出法はアポトーシス細胞の特性を利用した、選択的なDNA抽出法であり再現性もかなり高い。現在までにこの方法を用いて、マウス胎児の様々な形態形成過程、器官形成過程におけるプログラム細胞死がアポトーシスであるとの絶対的な証明を行った。(投稿準備中)さらに、アポトーシスではなぜ、DNAラダーという特徴的なDNA切断が起こるかを解明するための手がかりをつかんだので、継続して研究を進めている。一方、顎・顔面の形態形成過程において、顔面突起癒合時の上皮細胞に起こるプログラム細胞死は、常に基底膜を含む細胞外基質の変化と連動することが判明した。これは、プログラム細胞死が、細胞単独で予定された死を迎えるのではなく、細胞を取り巻く微小環境の変化に対応し現象と考えるのが適切であり、報告者が予想したプログラム細胞死における上皮-間葉相互作用の重要性が示唆されたものとして、引き続き、プログラム細胞死の完全な阻止とそれが形態形成、器官形成に及ぼす影響を調べている。
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