Project/Area Number |
07770039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
渡辺 賢 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60191798)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 平滑筋 / オカダ酸 / α毒素 / β-エスシン / サポニン |
Research Abstract |
脊椎動物平滑筋細胞内のどのような物質がオカダ酸による平滑筋収縮抑制を惹起するかを決定する事を目的として、モルモット盲腸紐・門脈縦走筋の筋条片(長さ2.5mm、幅80μm)に種々のスキンド処理を施した標本において、1μM以下の低濃度のオカダ酸が、Caイオン活性化張力を抑制するか検討を行った。α-毒素又は10-300μMのβ-エスシンによって細胞膜を破壊した標本では、程度の差はあるが、100-1000nMのオカダ酸による収縮抑制効果が観察された。オカダ酸の収縮増強効果は、α毒素処理標本では1μM以上でないと発現しなかった。β-エスシン処理標本では、βエスシン処理濃度の関係なく、。収縮抑制効果と同程度のオカダ酸濃度でこのオカダ酸による収縮増強効果が発現した。以上の結果は、β-エスシン処理筋では、オカダ酸による収縮抑制効果がほぼ同濃度で発現する収縮増強効果に隠れてしまうため、みかけ上収縮抑制効果がみられにくいことを示す。一方、サポニン処理によって作成したスキンド標本に対しては、従来の報告と同様にオカダはただ収縮増強効果のみもつことが確認された。 このオカダ酸による収縮抑制効果が発現した標本のうち、β-エスシン処理標本ではスキンド処理時に分子量約100kDaの分子まで細胞から漏出した。この結果は、オカダ酸収縮抑制効果を消失させるには、分子量が100kDa以上か、又は細胞内構造蛋白質に強く結合している分子の漏出が必要であることを示唆する。
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