LHRH神経回路がLHRHパルス発生器である可能性:脳切片記録法による検討
Project/Area Number |
07770049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
比留間 弘美 横浜市立大学, 医学部, 助手 (10238397)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | LHRH神経回路 / LHRHパルス発生器 / 脳切片 |
Research Abstract |
1.生殖機能を担うLHRHの分泌はパルス状であり、そのパルス性は視床下部LHRHニューロンの周期性発火活動によりもたらされる。しかし、その周期性をもたらすパルス発生器の局在、構成要素(LHRHニューロンなのか他種ニューロンなのか)は不明である。 2.自由行動下卵巣摘除ラットのLHRHニューロン軸索束分布部位である視床下部正中隆起部において、複数のニューロンがパルス状LH分泌(パルス状LHRH分泌を反映する)に相関して周期的(20-30分間隔)に一斉に発火活動が上昇する。これらのニューロンは同定されていないがLHRHニューロンである可能性が高い。この実験系を用いて、視床下部正中隆起部にLHRHを投与したところ、これらのニューロンの活動が一過性に上昇しLHパルスを伴った。このことより、LHRHニューロン自身が分泌するLHRHが何らかの経路により複数のLHRHニューロンを同期させて発火すること、および、その機構が正中隆起部に存在することが示唆された。同時に、他種ニューロンによってLHRHニューロン活動の周期性が駆動されるというよりも、正中隆起部で形成されているLHRHニューロン神経回路網自身がパルス発生に重要な役割をもつことが推測された。 3.in vitro実験系によりこれらの仮説を検証するため、視床下部脳切片を作製し、LHRH分泌そのものに同期するニューロン活動を正中隆起部から記録することを試みた。in vitro実験系を用いることにより、パルス発生器の局在と構成要素がより明確になることを期待した。 4.当該研究代表者は、当該年度、酵素抗体測定法によるLHRH測定技術を修得し、LHRHが脳切片からパルス状に分泌されていることを明らかにした。よって、視床下部外からの入力が離断されてもパルス性が維持されることから、パルス発生器は少なくとも視床下部内に存在することが判明された。パルス状LHRH分泌に同期する正中隆起部のニューロン活動の記録は現在進行中であり、LHRH投与の効果や内因性LHRHの役割に関する詳細について検討を行なう予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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