Project/Area Number |
07770052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
曽根 文夫 産業医科大学, 医学部, 助手 (80269050)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 発汗 / 皮膚血流 / 圧反射 / 体温 |
Research Abstract |
本研究では、間接的に頸動脈血圧を増加・減少させることができる装置(ネックチャンバー)を用いて、高圧系受容器を選択的に負荷し、ヒトの皮膚血管反応および発汗反応に及ぼす圧反射の影響を検討した。健康な成人男性を被験者とし、室温37℃、湿度60%の環境条件下で、ネックチャンバーを用いて頸部圧刺激実験を行った。30秒間のコントロール値の測定に続いて、頸部へ+40あるいは-60mmHgの圧を30秒間加え、続いて回復期の測定を30秒間行った。この一連の測定を5回ずつ行い、その平均値を算出した。実験中に前腕部と大腿部の皮膚血流量(レーザードップラー法)、前腕部と大腿部の発汗量(換気カプセル法)、心電図RR間隔、動脈血圧、食道温、身体4ケ所の平均の皮膚温を連続測定し、圧受容器刺激に対する各パラメーターの応答性を評価した。平均血圧は+40mmHgの圧刺激中に上昇し、-60mmHgの圧刺激中に低下した。前腕部および大腿部の発汗量はいずれの圧刺激に対しても一過性に減少した。皮膚血管コンダクタンス(皮膚血流量/平均血圧)はいずれの部位でも+40mmHgの圧刺激に対して減少したが、-60mmHgの圧刺激に対しては明らかな変化は認められなかった。食道温はいずれの圧刺激に対しても減少した。平均皮膚温は+40mmHgの圧刺激に対して低下し、-60mmHgの圧刺激に対して上昇した。-60mmHgの圧刺激実験中の食道温と発汗量には有意な正の相関関係が認められ、圧刺激に対する発汗反応は食道温あるいは皮膚血流量の変化によるものと考えられた。これからのことから皮膚血管反応は動脈圧反射によって影響されるが、発汗反応はそれによって影響されにくいと推察された。
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