脳傷害時のアストログリア機能変化に対するエンドセリンの役割
Project/Area Number |
07770067
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小山 豊 大阪大学, 薬学部, 助手 (00215435)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | アストロサイト / エンドセリン / gliosis / 細胞骨格 |
Research Abstract |
アストロサイトにおけるエンドセリン(ET)受容体の役割について検討し、ラット線条体へのET-3(40pmole)の投与が、reactive astrocyte数を増加させることを、グリアフィラメントの免疫組織染色により明かとした。この作用は、ET_B受容体選択的アゴニスト(Ala4-ET-1,40pmole)でも示され、またET_B拮抗薬BQ788により消失した。Ala-ET-1は、reactive astrocyteの増加を生じさせる期間において、神経細胞の脱落、ミクログリアの活性化は起こさなかった。Ala-ET-1の作用は、血管拡張薬(ヒドララジン、イフェンプロジル)あるいは免疫担当細胞の活性化を抑えるコルヒチン、クロロキンで抑制されなかった。以上のことは、アストロサイトのET_B受容体の活性化が直接にreactive astrocyteの発生に関わることを示す。また、reactive astrocyteの発生に関わる細胞内機構の解析を、培養アストロサイトを用いて検討し、ETが、低分子量GTP結合タンパクrhoを介して、細胞骨格の制御を行うこと、ETがアストロサイトの分子量120Kdaおよび70Kdaのタンパクのチロシン燐酸化を促進すること、チロシンフォスファターゼ阻害薬のバナジン酸が、アストロサイトにおいてETと同じ細胞骨格の再構成および120Kda,70Kdaタンパクの燐酸化を起こすことを見いだした。そして、その結果の一部を論文公表した(Biochem.Biophys.Res.Commun.,1996;Glia,1996)。このETによりチロシンリン酸化を受ける120Kdaおよび70Kdaのアストロサイトのタンパクは、細胞骨格制御に関わることが報告されているfocal adhesion kinaseおよびpaxillinであることを認めた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)