Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
【目的】進行性核上性麻痺(PSP)を中心に非アルツハイマー型痴呆脳における嗜銀性グリア封入体について形態学的,免疫組織学的検討を行なった. 【方法】大脳皮質各部位の10%緩衝formalin固定,paraffin包埋切片を作製,Gallyas-Braak鍍銀染色を含む一般組織染色および各種抗体を用いてABC法あるいはPAP法による免疫染色を行なった. 【結果】PSPの大脳皮質においてはGallyas染色では少数のNFT,多数のtuft-shaped astrocyte(TSA),glial coiled body(GCB),argyrophilic thread,GCBと連結するmeshwork structureが識別された.Gallyas陽性構造物はTau/Tau-2陽性で,NFTとGCBのみTau-1陽性であった.b-NOS陽性神経細胞は極めて少数で,ubiquitin陽性のneuropil threadはほとんど観察されず,SMI-31陽性腫大神経細胞と腫大軸索が極めて少数観察された.Tau-2との二重染色においてTSAはS-100,Mn-SOD,m-NOSに陽性だが,少数のみGFAP陽性.GCBはGFAP,S-100が陰性,Leu-7陽性,Mn-SODが少数に陽性.さらに,CDw75,CD68陽性のmicroglia様形態をとる細胞が皮質中下層から白質にかけて観察され,その一部はm-NOS陽性で,少数がtau-2陽性であった.一方,simple cerebral atrophyおよびAlzheimer病の大脳皮質ではGallyas陽性グリアはほとんど観察されなかった. 【考察】PSPの大脳皮質にはUBQやSMI-31の発現に反映される神経細胞体とその突起の変性が極めて乏しく,異常tau蛋白は主としてglia由来の可能性がある.TSAにおけるGFAPの発現は弱いものの,TSAはS-100,Mn-SOD,m-NOS様免疫活性を有しており,皮質のmicrogliaにm-NOS様活性が局在することを考慮すると,PSPの大脳皮質ではgliaが活性化されている可能性が考えられた.
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