細胞核内染色体分布の解析-共焦点レーザー顕微鏡による細胞周期における解析-
Project/Area Number |
07770161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
黒瀬 顕 岩手医科大学, 医学部, 助手 (70244910)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | cell cycle / chromosome / centromere / localization / topology / cytometry / FISH |
Research Abstract |
当初の目的に沿い,正常リンパ球及びHeLa細胞を用いて得られた現在までの結果は次の通りである.1.セントロメアの核内分布はcycling cellとnoncycling cellでは大きく異なっている.2. G1初期にはセントロメアは未だ核中央部に留まっている.3.多くの染色体はG1期に核内位置のrearrangementを生じる.4. G1期から細胞分裂直前までほとんどのセントロメアは核膜もしくは核小体に接して存在しており,この間セントロメアの分布様式に大きな変化はない.従ってDNA合成によって影響されないと考えられる.5.正常リンパ球とHeLa細胞ではセントロメアの分布様式に顕著な差はない.6. fluorescence in situ hybridization (FISH)法によるwhole chromosome paintingによる観察では染色体の一部は核膜に接しているものが多かった. 当初の予定,及び研究当初は各細胞周期の細胞採取をflow cytometryによる細胞分取(cell sorting)によって行なっていたが,新たに開発されたlaser scanning cytometry (LSC)によると細胞分取の煩わしさがなく,細胞周期の同定が容易で,本研究の手段として極めて有用であり,この方法を主に用いることにした.しかしLSCは開発されて未だ日が浅いために有効性が示されておらず,LSCのデータを出し信頼性を確立することにも力を注ぎ,それによって得られた成果は数編の英語論文として発表した. 本研究の昨年末までの成果は英文論文にまとめ,現在投稿中である.本研究に付随して行われた,LSC及びFISH法によって得られた本年度の成果は裏面に示す論文で発表した.これまでの研究で染色体分布の大まかな傾向が把握できたので,今後は疾患毎の特定の染色体,例えば染色体転座のあるものを重点的に,FISH法によって解析したい.特に疾患特異性の高い染色体転座がいかにして生じるのかに,我々の研究手技手段から迫っていければと考えている.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)