CRK前癌遺伝子産物に結合する信号伝達下流因子の解析
Project/Area Number |
07770174
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
松田 道行 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 主任研究官 (10199812)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | CRK / チロシンキナーゼ / SH3領域 |
Research Abstract |
Crk蛋白に結合する細胞内情報伝達因子群の中で、最も量的に多い180kDa蛋白の分子クローニングを行なった。Crk蛋白のSH3領域をプローブとしたファーウエスタン法により、発現ライブラリーをスクリーニングし、陽性クローンを得て、その核酸から抗体を作製し、180kDa蛋白のcDNAをコードするものを同定した。さらに、このcDNA断片をプローブとしてcDNAライブラリーをスクリーニングし、全長のcDNAを得た。Crkの下流因子であることから、downstream of Crk 180 kDa protein; DOCK180と命名した。DOCK180は、1次アミノ酸配列上で、そのアミノ末端がわにSH3領域をゆうしている以外には、既存の蛋白と相同性を有しておらず、新たな情報伝達分子であることが判明した。DOCK180のmRNAは、末梢血を除くすべての組織で発現されているので、DOCK180は細胞の基本的な機能に関与するらしい。DOCK180を細胞内に過剰発現させても、あきらかな変化は認めれられなかった。しかし、DOCK180のカルボキシル末端側にRasのCAAX領域を結合させると、DOCK180は細胞膜に局在するようになり、細胞を大きく偏平化させる活性が検出できた。この事は、DOCK180がチロシンリン酸化酵素から、細胞骨格系に情報を伝播する新しい機能分子であることを強く示唆している。また、DOCK180の染色体上の位置をFISH法を用いて同定し、染色体10番に存在することを証明した。
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Report
(1 results)
Research Products
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