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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
緑膿菌サイトトキシン(286アミノ産残基)のC末端領域の機能を解析するために、前駆体毒素(pro)およびC末端から1、3、10、20、29、32アミノ残基を欠失する6種の変異毒素(C1,C3,C10,C20,C29,C32)を作成し、精製を行った。各精製標品はSDS-PAGE上で単一バンドとして認められた。各精製標品について以下の項目について解析し、結果を得た。 1,ラット赤血球、ウサギ多形核球を標的細胞として用い、前駆体毒素およびC末端欠失変異毒素の活性を測定した。C1はproと同様細胞崩壊活性を示さず、C3、C10、C20と欠失が長くなるに従い活性が高まった。C29の活性はC20のそれと同様であった。しかしながら、C32の活性はC20およびC29の1/100以下に低下した。 2,ラット赤血球上での毒素のオリゴマー形性能をウエスタン法で解析すると、溶血活性に相関するオリゴマー形成能が認められた。 3,前駆体毒素はCDスペクトルの解析の結果βシート優位の蛋白であることが明かにされ、活性型毒素(C20)でも同様の結果を得た。活性化にともなう蛋白質の二次構造の明らかな変化は認められなかった。 4,前駆体毒素およびC末端欠失変異毒素のトリプトファン蛍光スペクトル解析を行った。非活性型のpro、C1のスペクトルに比してC3-C29のスペクトルは、ピークが長波長に移行し蛍光強度の低下が認められた。これは、毒素分子内のトリプトファンの微小環境が活性と相関して変化していることを示すものである。
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