耐熱性エンテロトキシン受容体の毒素結合に重要な部位の機能について
Project/Area Number |
07770200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
和田 昭裕 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (70253698)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | heat-stable enterotoxin / guanylyl cyclase |
Research Abstract |
毒素原性大腸菌の産生する耐熱性エンテロトキシン(STa)は、腸管上皮細胞膜上に存在する受容体蛋白質(STaR)に特異的に結合して、ヒトや家畜に急性の下痢を引き起こす毒素である。本研究において、STaRへのSTa結合に重要な部位の機能を明らかにする目的で、第一に膜結合型グアニル酸シクラーゼ・ファミリーの約400残基からなる細胞外領域のアミノ酸配列のマルチプル・アラインメントを行なった結果、13種類の受容体すべてに保存されている6残基のアミノ酸が認められた。ブタSTaRのアミノ酸では、Cys72,Gly98,Pro99,Cys101,Asp347,Asp351の6残基のアミノ酸である。さらに比較的よく保存されているアミノ酸Tyr103,Gly350を考慮に入れ、膜結合型グアニル酸シクラーゼ・ファミリーの細胞外領域の共通なモチーフとして、N末端近くにGPモチーフ(CX20-25GPXCXY or CX20-25GPXXXCXY)が、細胞膜近くにDXXGDモチーフがあることがわかった。 第二に膜結合型グアニル酸シクラーゼ・ファミリーの細胞外領域に存在するDXXGDモチーフの機能を調べる為に、ブタSTaRのDNCGD(アミノ酸347-351)のアミノ酸残基をアラニン・スキャンニングした。いずれのSTaR変異体も免疫沈降により蛋白質の発現を確認したが、DXXGDモチーフに保存されたアミノ酸残基(D,G,D)をアラニンに置換したSTaR変異体は、STa結合活性とcGMP形成能を示さなかった。従って、膜結合型グアニル酸シクラーゼ・ファミリーのDXXGDモチーフは、リガンドの結合およびグアニル酸シクラーゼ領域の活性化に重要な部位であると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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